口の中のカンジタ症

粘膜カンジタ症は「口腔カンジタ症」、「カンジタ性口角びらん症」、「慢性皮膚粘膜カンジタ症」などの病型に分類されます。

口腔カンジタ症は健康な赤ちゃんが発症することもありますが、長期スパンで抗生物質やステロイドの内服治療を受けている患者さん、糖尿病患者さんの発症率が高いと言われています。

口腔カンジタは鵞口瘡(がこうそう)とも呼ばれますが、発症すると口の中の粘膜や舌が部分的に白い苔のような汚れで覆われてしまいます。局所的に赤くなる部分も出てきますし、悪化すると口腔内全体に症状が広がります。

HIV感染の初期症状として現れることも多く、妙に再発を繰り返す場合は注意が必要です。

カンジタ性口角びらん症は口腔内カンジタ症の合併症として現れるケースが目立ちます。症状が口腔内に留まらず口角部分が白くふやけたりただれてしまい、かさぶたが付着するので口を開く度引き攣れるような痛みが生じます。

先天性、遺伝性のカンジタ

粘膜カンジタ症の中でも厄介なのが慢性皮膚粘膜カンジタ症で、この病型は皮膚と粘膜のカンジタ症のうち慢性の経過を辿るもので先天性、遺伝性の発症要因が考えられるものがあります。

生まれつき内分泌異常、免疫不全を伴って生まれた赤ちゃんは、幼少時早い段階で慢性皮膚粘膜カンジタ症が引き起こされることが多く、爪、口の中、口角などが患部になります。カンジタ症と同時にビタミンA欠乏症、鉄欠乏性貧血を伴うこともありますし、精密検査が必要です。

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